言われて嫌なことの話

「あなたが親になった時に子どもに伝えたくないことはなんですか?」

 

自分のやりたいこと探しのヒントに繋がると思って買った本にそんな言葉が載っていた。子どもに伝えたいことはたくさんあるが、伝えたくないことと言われるとなかなか出てこない。でも、最近自分が言われて嫌だなと思ったことがあった。

 

私には密かに夢がある。ここでは明記しないが、現在その夢を目指すか就職するかで迷い続けている。親に相談したところ「自分の人生なんだから自分で選べばいい」と言ってくれた。そのことは嬉しかったし、そんな親に感謝した。しかし、問題はその後だった。

 

私の親はことある事に「来年からはお金が入るから生活が楽になるね」「来年からはそれぞれがお金を払って旅行にいけるね」というのだ。そりゃ私も大学を卒業し、自立しなければならないことはわかっている。しかし、私が目指そうとしている夢は非常に不安定な厳しい世界で、満足にお金を入れられるかわからない。親のその言葉は、私が本気でその道に進むわけがない、どうせお前は就職するんだと決めつけているように感じる。

 

こんなのは私の思い込みなのかもしれない。親はお金さえ入れてくれればどんな仕事でも構わないと思っているのかもしれない。しかし、その何気ない親の言葉が私にとって、ひどくプレッシャーになっている。その言葉を聞くたびに「お前には無理だ」と言われているような気分になってしまう。

 

その言葉に私自身反抗できればいいのだが、どうも昔から対立するのが苦手で結局は親の言いなりになっている。親は私に「いつも約束を守ってくれる家族思いの優しい子」だと言うが、そこに私の思いはない。私はそんな私が嫌いだ。